任天堂Switchの生みの親、岩田さんが語る“自分の得意なものの見つけ方”
習慣化しようと思ったけど、結局続かない。そんな経験をだれもがしていると思います。
そんな、あることを続けられるときと、続けられずにやめちゃうときの違いを、任天堂Switchの生みの親、岩田さんの言葉をまとめた書籍『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』をヒントに考えていこうと思います。
世界中で愛されるSwitchを生み出した岩田さんの言葉
2026年1月時点で世界累計販売台数2位を記録している大人気ゲーム機、Nintendo Switch。 このSwitchの開発を牽引した任天堂の元社長、岩田聡さんの言葉をまとめた書籍『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』には、 自分の得意なものを見つけるヒントとなる、興味深い言葉が収められています。
岩田さんは、ゲーム開発の経験から、人が何かを継続できる仕組みについて、こんな考察をしていました。
「続くもの」と「続かないもの」の違い
岩田さんは、ゲーム開発の現場で、ある興味深い現象に気づいたといいます。
ゲームって、「すぐにやめちゃうゲーム」と「なんかやっちゃうんだよね」っていうゲームがあるんです。 同じように丁寧に仕上げたゲームでも、本質的なおもしろさとは別の次元で、続くゲームと続かないゲームがある。 このことと、いろんな習慣が継続するかということは、すごく似ているんですよ。
『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』より
ゲームだけでなく、おそらく、絵を描くこと、音楽を演奏すること、文章を書くといった 様々な習慣・活動について、この「続く・続かない」の法則に共通するものがあると、岩田さんは話されています。
才能とは「ご褒美を見つけられる能力」
では、何が継続を左右するのでしょうか。岩田さんはこう語っています。
共通することがなにかというと、人は、まずその対象に対して、自分のエネルギーを注ぎ込むんですね。 そして、注ぎ込んだら、注ぎ込んだ先から、なにかしらの反応が返ってきて、それが自分へのご褒美になる。 そういうときに、自分が注ぎ込んだ苦労やエネルギーよりも、ご褒美のほうが大きいと感じたら、人はそれをやめない。 だけど、返ってきたご褒美に対して、見返りが合わないと感じたときに、人は挫折する。
自分の得意なものが、放っておいても、どんどんうまくなることも同じ仕組みだと思うんです。 たとえば、絵を描く人は、誰に頼まれるでもなく絵を描いて、それをまわりの人がほめてくれる。 そういうくり返しのなかで、どんどんうまくなる。
つまり、才能というのは、「ご褒美を見つけられる能力」のことなんじゃないだろうかと。
『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』より
岩田さんはこの「ご褒美を見つけられる能力」のことを「ご褒美発見回路」と呼んでいます。 この回路が開いている人は、エネルギーを注ぐ→ご褒美を感じる→もっとやりたくなる、という好循環が自然と生まれるということですね。
ご褒美発見回路が開いている状態
1. 何かにエネルギーを注ぐ(絵を描く、曲を作る、文章を書く)
2. 反応が返ってくる(友達にほめられる、自分で納得できる仕上がりになる)
3. ご褒美を感じる(うれしい、楽しい、達成感がある)
4. もっとやりたくなる → 1に戻る
人気漫画家たちも経験していた「ご褒美発見回路」
この「ご褒美発見回路」は、トップクリエイターたちの体験談にも現れています。 『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博さんと『NARUTO』の岸本斉史さんの対談では、 両者とも、自分自身絵が上手い自覚がなかったことがわかるエピソードを語っています。
冨樫先生(「HUNTER×HUNTER」)
「ノートに書いた落書きを後ろで見てた同級生の友達に『すっげー!』っていわれると、 僕って上手いのかなって思うじゃないですか。結局ね、人の評価なんですよ」
岸本先生(『NARUTO―ナルト―』)
「小学校1年のときに金魚を書いて。金魚のしっぽが、 ふわふわって動くからめくれてるところを描いてて、僕はそれを普通と思って描いてたんですけど、 女の子がそれをみて、上手いって言ってくれて」
両先生とも、「描く→誰かに評価される(ご褒美)→もっと描きたくなる」という好循環を、 早い段階で経験していたことが伺えます。 そして、その循環の中で、自然と絵を描くことが得意分野へと育っていったのだと思います。
ご褒美を感じていない人は、得意になれないのか?
ここまで読んで、「自分にはご褒美発見回路が開いていないから、得意なものは見つけられないのか」と思った方もいるかもしれません。 でも、岩田さんはこうも語っていました。
たまにね、ご褒美を見つけられる寸前まで行ってるのに、その回路が開いていない人がいるんですよ。 そのときに、「こういうふうに考えてみれば?」とか「だまされたと思ってあと3回我慢してみたら?」 みたいなことをいうと、うまくいくときがあるんです。
『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』より
つまり、ご褒美発見回路は、最初から開いていなくても、続けていくうちにそれが見つかることもあるということ。 実は、回路が開く「寸前」まで来ているのに、そこで諦めてしまう人が多いだけなのかもしれません。
ダイヤモンドの山の話
インターネット上で、こんな風刺画を見たことがある人もいるかと思います。
『二人の男性が穴を掘っていて、一人は勢いよくどんどん掘り進めている。 もう一人は、実はダイヤモンドの山を掘り当てる直前まで来ているのに、 諦めて帰ってしまう。』
もしかしたら、あともう少しだけ続けてみると、その先にうまくいく道が見えるかもしれません。 「ご褒美」は、意外と近くにあるのかもしれないのです。
根気よく続けて成功した人たちの共通点
「もう少し続けてみる」ことの大切さは、多くの成功者が語るところです。 以下の書籍『巨富を築く思考法 THINK AND GROW RICH』には、 根気よく続けて成功した人々の実例が数多く収録されています。
ビジネスパーソン向けの自己啓発書になりますが、こういった成功哲学を一読してみるのも思わぬモチベーションに繋がるのではないかと思います。
巨富を築く思考法 THINK AND GROW RICH
絵を描くこと、曲を作ること、物語を書くこと。 最初はうまくいかなくても、続けることで見えてくるご褒美があるのかもしれません。
まとめ:自分の得意なものを「見つけて」「育てる」
岩田さんの言葉から学べることをまとめると、以下のようになります。
- • 才能とは「ご褒美を見つけられる能力」である
- • エネルギーを注いだ先から得られるご褒美が、継続のカギとなる
- • ご褒美発見回路は、最初から開いている必要はない
- • 回路が開く寸前で諦めてしまう人が多い
- • もう少し続けることで、道が開けるかもしれない
自分の得意なものは、最初から決まっているわけではないのかもしれません。 何かを続けていく中で、小さなご褒美を見つけ、その積み重ねの中で「得意」が育っていくのではないでしょうか。
もしあなたが今、何かに取り組んでいて、なかなか続かないと感じているなら、 「ご褒美発見回路が開く寸前かもしれない」と考えてみてみるのはどうでしょうか。
この記事が、あなたの創作活動のモチベーションになれれば幸いです。